-報告-2013/9/7・8 mama!milk 演奏会「ときのあとさき」 @京都 法然院 方丈 & flowing KARASUMA


mama!milk 演奏会「ときのあとさき」に本年も参加させていただきました。
今年は法然院での[夜の部]と、
flowing KARASUMAでの[朝の部]の2部に分けての開催とのことで、
夏から秋への、夜から朝への、和から洋への映りゆく“ときのあとさき”の
mama!milkのお二人の音響を担当させていただきました。


まずは法然院で行われた[夜の部]。
しとしとと、涼しい風を運んでくれる雨が降る中準備が始まり
開場と同時に、お客様を迎えるかのようにすっと雨が上がりました。
IMGP4884
IMGP4897
□ 第 1 章「夏の終わりの黄昏のために。」
お庭の緑が雨で深まり、日もうっすらと暮れかけた頃、演奏の始まりです。
今回は、お二人のアコーディオンとコントラバスのアコースティックな音色の
楽器の一部として、けして前に出ること無く、
外の虫の声や水の音などの環境音とお二人の演奏のバランスをみながら
会場の臨場感をサポートすることに意識して音響設計に挑みました。


静けさの中に、浮かび上がる二人のシルエット。
そこから聴こえる演奏が会場にしっとりと染み入ります。
舞台の中に引き込まれるようにあっという間に過ぎていく時間。
すっかり日も暮れて休憩に入ります。
お茶席はgraf tea salonさんが法然院の湧き水“善気水”で
入れた麦茶でおもてなしです。
お茶をいただきながら法然院のお庭を眺めたり、書籍を閲覧したり。
ゆったりとくつろいでいただきます。
そして、虫の声もすっかり変わったころ第2章の始まりです。
 
□ 第 2 章「夜のとばりと、この秋のはじまりのために。」
ひんやりとした空気が頬を撫で、すっかり舞台が秋色に変わりぐっと深い印象を与えます。
お二人の演奏もどこか情熱的でそしてノスタルジックな雰囲気で
虫の声と共に広がるアンサンブルは
夏の終わりの余韻を懐かしむのと同時にこれから始まる秋の訪れを全身で感じさせてくれ、
とても贅沢な時間となりました。

IMGP4895
 
そして初の試み、flowing KARASUMAでの[朝の部]。
IMGP4959
この日も朝から雨模様。
それがまたとても良い雰囲気で
会場となったflowing KARASUMAの大きな窓から差し込む柔らかな光と
窓の外に映像として映る雨粒の線がまるで映像のようで、
まるで映画のワンシーンのような印象です。



ここでのテーマは舞台の装置として、
また朝の雰囲気に合わせてシンプルな音作りで
お二人の演奏をサポートすることを意識して
設計に取り組みました。

この日は昨日に引き続きgraf tea salonの川西万里さんによる朝食と茶事でおもてなしを。
welcome teaとして「目覚めのお茶」オリーブとレモングラスの水だしのお茶でお出迎え。
「夏の終わりの朝の紅茶」と「秋のはじまりのミルクティー」に
朝食として「ときのあとさきの朝食」をいただきました。
なんて贅沢な朝!


IMGP4964
IMGP4990
IMGP5016
朝食をいただき、演奏会の始まりです。
□ 第 3 章「この朝のはじまりと、今日の午後のために。」
演奏が始まったとたん、まるでパリのカフェサロンにトリップしたかのような感覚に。
朝食の香りとお二人の音楽。ここが京都であることを忘れてしまいそうでした。

高い天井の広い空間での音作りも、納得のいくものとして
お二人のサポートができました。

 
今回の二日間の[夕の部]と[朝の部]を終えて、
季節と一日の時間帯での影響が
こんなにも音楽の印象を大きく変えてしまう、
もちろん、聴き手、演奏者ともの身体面、心理面も含めて、
頭で想像する以上の本質的な差を感じたのが新しい発見でした。
季節の節目に、肌で、耳で、目で、舌で、心で、
五感を贅沢につかって“ときのあとさき”を感じることができたとても貴重な体験でした。
年の始めから念入りに打ち合わせを重ねて出来上がったイベント。
こうしてスタッフのみなさんと素晴らしいイベントを作ることができたことも
素晴らしい経験となりました。
お越しいただきました沢山のお客様、
スタッフのみなさん、
そしてmama!milkのお二人に心より感謝いたします。
============
▼お茶のメニューと曲目リスト
http://www.mamamilk.net/note/8307/
============
ときのあとさき公式HP
mama!milk オフィシャルHP
============

recent posts

Pagetop