2026年冬にはじまった音楽喫茶14℃。春には、森ゆにさんによるGuest Roomが開催され、今までやりたくてもできなかったことができている感覚があるこの試みですが、今回さらに新たな機会として、音楽家/録音エンジニアである田辺玄さんのトークイベントが開催されました。


テーマは、「アナログレコードと、その元となるデジタルマスター音源の聴き比べ」。玄さんが今まで手がけた作品たちをそれぞれ聴き比べながら、製作の裏話や今まで意外と聞くことのできなかった作品への想い、それぞれの聴くポイントなどを深く掘り下げていく時間となりました。



当日は、玄さんが実際に製作に関わった5枚のアルバムからピックアップした曲を聴き比べ。デジタルマスター音源と、アナログレコード。同じ楽曲の同じフレーズをわずかに聴くだけですが、こんなにも聴こえる世界観が違うものかと驚愕しました。


事前に、listudeが公開した「アナログレコードは、どのように音を再生しているのか?」を踏まえた今回のイベントは、内容もかなりマニアック。ご来場いただいたお客さまが、みな真剣な表情で聞いている姿が印象的でした。




意外と知ることのないアナログレコードの仕組みとともに紐解いていった今回が、他にはない特別な一日だったのは、やはり第一線で日々音と向き合い続けている玄さんによる生の声が聴けたことだったのではないでしょうか。
「アナログレコードで聴くことを想定し、音作りを行う」という話を聞いてから聴く、森ゆにさんの『solitary』は、デジタル音源とアナログ音源で心に響いてくる音色の違いが明確にあることに、改めて気がつくことができました。
(当日、イベントにお客さまとしてお越しくださった森ゆにさんご本人にも、その製作意図を少しだけ聴くこともできました!ラッキー!)

普段、何気なく受け取っている音は、アーティストがこの音を出したい、聴いてほしいと考え抜かれた大切な一音だ、と意識することで、また違った音楽の景色が見えてくる。それは、まさにlistudeが伝えたいことそのものだなと思います。
アナログレコードの良さは、懐古的に語られるものではなく、表現方法のひとつとして常に新しい挑戦とともにある、と今回身をもって感じました。
手間がかかる聴き方というイメージもあるかもしれませんが、よりその作品の奥深さや音の真髄に触れて、音楽のたのしみ方が広がっていくと豊かだなと思います。

9月には、14℃の新しい企画として、レコードの音に気軽に触れられる「14℃ Play Vinyl」もはじめようと準備をしています。詳しくはまたSNSや新しい投稿もチェックしてみてください。
8月30日には、アメリカから元ECM RecordsのプロデューサーSun Chungさんを迎え、自身のレーベルである「Red Hook Records」の歩みとともに、新しいアルバム『Peace Anthems』について、そして磨き抜かれた音の秘密について、音楽評論家/文筆家の原雅明さんと詳しく聞けたらと思っています。(これはかなり貴重な機会!)詳細・ご予約はこちらから。
音楽との楽しみ方を、様々な角度からlistudeらしくお届けできたらと思っています。ぜひみなさまのお越しをこれからもお待ちしております。

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14℃ Guest Room #02 | 田辺玄
2026年8月1日(土)
14:30 開場
15:00 開演
17:00 終演
– 出演 –
田辺玄(音楽家/録音エンジニア)
– 場所 –
listude Forest Hall(山梨県北杜市大泉町谷戸7543)
– 写真 –
白倉美織
listudeのPodcast「No Sound, No Music.」にて、イベントの感想についてlistudeの万平安奈がおしゃべりしています。お時間ある際にぜひ。