東京 リノベーションマンション『紡景』

中古住宅のリノベーションや暮らしの場づくりを手がける株式会社リビタによる、さまざまなクリエイターや専門家との協業シリーズ【icco+c】。
その新たな住まいに、listudeの14面体スピーカー “sight” コトグレー仕上げを納入しました。
場所は恵比寿と広尾の間に建つマンションの一室。物件は61.23㎡の2LDK+WICとしてリノベーションされ、都市の利便性と、そこに隣り合う街のざわめきをどう住まいに取り込むかが大きなテーマとなっていました。

今回のプロジェクトで掲げられたのは、「音の借景」という考え方です。

窓を閉めて外界を遮断するのではなく、風や光、街の気配とゆるやかにつながりながら暮らすこと。外から届く音をただ排除するのではなく、住まい全体の響きを整えることで、都市のノイズさえも穏やかな背景へと変えていくこと。リビタの物件ページでも、この住まいは「都市とともに心地よく暮らすための住まい」として紹介されています。




その音環境の設計を担ったのが、神山聴景事務所の神山健太さんです。

神山さんは、この空間のためだけの音環境を設計。現地のノイズが持つ周波数やリズムを分析し、音楽・自然音・人工音を組み合わせながら、外部の騒音を単純に覆い隠すのではなく、音同士の関係性を穏やかに整える「聴景デザイン」を行っています。

室内には、listudeの無指向性スピーカーをLDKに向かい合うように配置。空間全体へ自然に音を広げ、どこにいても偏りの少ない穏やかな響きが届くよう計画されています。“sight” は、特定の一点へ音を届けるのではなく、空間全体にやわらかく響きを広げていくスピーカーです。音楽が前に出すぎず、部屋の響きや素材、窓の外から届く都市の音と自然に混ざり合う。今回の「音の借景」という試みに、とても相性のよい在り方だったように思います。




納品設置の日。神山さんがこの部屋のためにつくられた、出来立てのBGMが “sight” から流れはじめた瞬間、その場の空気がふっと変わりました。

窓を開け放てば、絶えず車の走る音が聞こえてきます。本来であれば、それは都市の喧騒として受け止められる音だったかもしれません。けれど、神山さんの音が重なった瞬間、その車の音が、まるで絶えず変化を続けるアンビエントのように、外の音がゆっくりと部屋の中へ溶けていく。聴いているうちに、どこまでが音楽で、どこからが街の音なのか、その境目が少しずつほどけていきました。

森の音ではなく、車の音。自然の静けさではなく、都市のざわめき。それでも、音の整え方と耳の向け方によって、その場所にしかない風景が立ち上がる。そのことが、驚きでもあり、とても嬉しい発見でもありました。
都市の喧騒を遠ざけるのではなく、都市の音を暮らしの風景として聴く。“sight” はそのための装置として、この部屋の中に静かに加わっています。

リビタの住まい「朝日広尾マンション」
「神山健太」プロジェクト 音の借景
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モデル:14面体スピーカー “sight“(1セット)
仕上げ:コトグレー(吊&置)
空間種別:リノベーションマンション
配線方法:壁内配線(オリジナル吊り金具およびスタンド)

専有面積:61.23㎡
間取り:2LDK+WIC

提供:株式会社リビタ
設計:studio niko
施工:株式会社tas

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