長い冬を越え、初夏のかおり漂うGWの中ごろ、山梨・listudeでは今年はじめてのイベント「山に潮騒」を開催いたしました。

演奏には、浮さん、大石晴子さん、サポートにイガキアキコさんをお迎えし、音楽にあわせfoodremediesのおさだ・かこさんにお茶とお菓子をつくっていただきました。
また、今回は念願叶って森のステージでの開催となり、グランドピアノをホールから外へ運び出すところから始まりました。


当日は、あいにくの曇り空。怪しげな風も吹き始め、GW最中としては珍しいお天気模様。ひやひやしつつも、天気予報を信じ、お客さまを森のステージへ。

最初に、大石晴子さんの演奏からスタート。グランドピアノの音が一音、森へ放たれると、今までに感じたことのない高揚感に包まれました。「あぁ、森にホールを作ってよかった…。」



大石さんの伸びやかで、広がりのある声に包まれ、最初は緊張感のなか聴いていたお客さまも、次第に寝転んだり、身体を揺らしたり、天を仰いだりと、ここならでは時間を各々楽しむ様子に、とても良い空気が流れているなぁと感じました。

休憩ののち、演奏は浮さんの弾き語りギターとイガキアキコさんのバイオリンデュオへ。最新アルバム『私』も含めた新旧を織り交ぜながらの演奏は、今この場所にぴったりの曲ばかりで、ざわめく木々の音が、満ちてはひいていく波の音と重なり、本当に潮騒の中にいるように感じました。





しっとりと、確かな存在感で歌い上げる浮さんの声は、しずかなほのおのように聴いた人たちの心の中で光り続けるような、そんなあたたかさが印象的でした。
そして、イガキさんのバイオリンは、そのステージをより華やかに、奥行きのある瞬間へと昇華させ、ライブならではの臨場感を味わえる貴重な機会となりました。


二組の演奏が終わる頃、ステージはいよいよ潮騒の真っ只中へ。
自然の厳しさを実感しながら味わう、foodremediesのお茶とお菓子は、灯台のようにあたたかく、ほっとわたしたちを導き、安心できるひとときとなりました。
やさしい味わいのはちみつケーキと、甘夏のムースの合間を泳ぐようなお魚のクッキー、そして芯からあたたまるハーブティー。
大石さん、浮さんの楽曲それぞれの色合いが滲みでる、「山に潮騒」だけの特別な一皿となりました。




最後は、味わいも含め三組のセッション。浮さんと大石さん、そしてイガキさんによる、この一日にぴったりの選曲「はじまりはいつも雨」と「星めぐりのうた」を聴きながら、かこさんのお菓子をゆっくりと味わい、この幻のような演奏会は幕を閉じました。
私たちにとっても、この山梨で三回目の開催となった本公演。自然の厳しさと隣あわせということを、痛感する一日となりました。
ご来場いただいた皆さまには、至らぬ点も多くご不便をおかけしたことと思います。
それにもかかわらず、「素晴らしいイベントだった」「この場所で聴けてよかった」「また来たい」とあたたかいお言葉をいただき、共にこの公演をつくり上げてくださったこと、本当に感謝しております。

初夏はまだ始まったばかり、山の気まぐれに翻弄されながらも、5月29~31日、6月7日と音楽は鳴り続けます。
この時、この場所でしか聴くことができない音楽の素晴らしさを、ぜひひとりでも多くの方に体験していただけたら嬉しく思います。
◎Touching sound ~響きの手触り~
5月29(金)、30(土)、31日(日)
出演:内田輝、畠山地平(31日のみ)
◎Ten To Sen
6月7日(日)
出演:相川瞳、林正樹
山に潮騒
2026年5月3日(日)
14:00 開場
15:00 開演
17:00 終演予定
– 出演 –
浮 /ギター
(特別参加:イガキアキコ /ヴァイオリン)
大石晴子 /ピアノ
– お茶/お菓子 –
foodremedies
– 場所 –
listude Forest Hall(山梨県北杜市大泉町谷戸7543)
– 写真 –
白倉美織