
2026年2月20日から3月1日まで、代官山ヒルサイドテラス・ヒルサイドフォーラムにて、黒谷和紙作家ハタノワタル氏による個展「ひかり」が開催されました。会場では、listudeのスピーカーを用いた音のインスタレーションが展示空間の一部として構成されました。



会場は段差を伴う二つの大きな空間で構成されています。その空間に合わせ、スピーカーをジグザグに4台配置。マルチチャンネルの音源により、音が空間の中を移動するように設計されました。奥からゆっくりと迫ってくるような、川の流れのような動きが生まれ、鑑賞者の位置によって音の表情が変化します。



音源はサウンドアーティストの武田真彦氏が制作。ハタノ氏の工房を訪れ、実際に作品を見ながら対話を重ねる中で、本展のための音が生まれました。
雅楽の中で「ひかり」を表現する楽器とされる笙(しょう)の音を低音に変換し、空間の基調となるベースとして使用。そこに、和紙の原料である楮から採取した音や、ハタノ氏の工房周辺で収録された環境音を高音域として重ね、ランダムに流れる構成となっています。


展示に使用された14面体スピーカー”sight”も、ハタノ氏による特注の和紙仕上げ。設備として空間に置かれているという印象はほとんどなく、まるで工芸品のように作品の列に静かに並び、展示の風景の中に溶け込んでいました。
「光は闇も含む」という本展のテーマのもとに制作された音は、会場の静けさの中でゆっくりと広がり、和紙の作品と呼応するように空間に漂いました。視覚だけでなく、聴覚や身体感覚にも働きかけることで、展示空間にもう一つの奥行きを与えていました。


Hikari − In the Light
@hatanowataru
Organized by @galleryonthehill
In collaboration with
Masahiko Takeda (Sound) @masahikotakeda
BAKS inc. (Video Direction) @go.minami