2014/3/29、30 能ジャンクション『葵上』/ マルチメディア・パフォーマンス『二重の影』@京都芸術劇場 春秋座


京都造形芸術大学「春秋座」にて開催されます、能ジャンクション『葵上』およびマルチメディア・パフォーマンス『二重の影』にsonihouseが音響設計として参加します。

「能ジャンクション」は、1980年代後半に、現代演劇と能狂言の「ジャンクション」として発想されたもので、
その第一作が湯浅譲二のミュジーク・コンクレートを素材に、渡邊守章がPARCO PART Ⅲの「客席貫通型」舞台で
構成・演出をした実験演劇です。故観世榮夫が<本行通り>の『葵上』のシテを舞い、当時まだ20歳になったばかりの
野村武司(現萬斎)が、狂言以外の作品に初めて挑戦した舞台でした。言わば「脱構築」的な実験で、
湯浅音楽と能の音楽、『源氏物語』の原文と円地文子現代語訳等をコラージュした舞台です。
今回は、能のシテを観世銕之丞(3/30)・片山九郎右衛門(3/29)、現代の若者を茂山童司が演じ、
「マラルメ・プロジェクト」以来の高谷史郎映像が、春秋座版「能ジャンクション」を出現させます。
『二重の影』は、大使として日本に駐在したことのある二十世紀最大の劇詩人ポール・クローデルの集大成的戯曲
『繻子の靴』の一場で、「禁じられた恋」を生きる恋人の激しい情念が、「男女一体の影」としてモロッコの白壁に
出現するという、異常な強度に貫かれた「一人語り」です。クローデルがマラルメに学んだ「世界書物」の発想に、
中国の「韓憑説話」の語る「引き裂かれて埋葬された恋人たち」の情念が、「根と枝を絡めた二本の木」になるという
「不可能な恋の情念」の表象を繋いだものです。白井剛・寺田みさこが、笙の音楽で、高谷映像の繰り広げる宇宙的な
夜の空間に「不可能な恋」の情念を踊ります。
両作品とも高谷史郎さんによる映像と美術。
また、音楽は原 摩利彦さん。
どうぞご期待ください。
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葵上/二重の影
能ジャンクション『葵上』(改訂版)
マルチメディア・パフォーマンス『二重の影』
(ポール・クローデル作『繻子の靴』より)
日時:3月29日(土)17:00~、30日(日)14:00~
場所:京都造形芸術大学 京都芸術劇場 春秋座
一般:3,500円 学生:2,000円
演出:渡邊守章
美術:高谷史郎
出演:観世銕之丞、片山九郎右衛門、茂山童司、
    白井剛、寺田みさこ ほか
詳細はこちら
http://www.k-pac.org/performance/20140329.html
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