night cruising主催によるSpringintgutとF.S.Blummの6都市8公演を巡るジャパンツアー。その会場のひとつ、京都・法然院の音響をsonihouseが担当しました。
京都を中心に各地で開催、これまで電子音楽を軸とした数々の国内外のアーティストやレーベルを招き、
地元京都で活動するアーティストと共に、良質のイベントを実現させてきた「night cruising」。
sonihouseが法然院の公演で音響を担当するのは今年で3回目となります。
今回の会場は大書院という一間。
一昨年、昨年の会場とはまた違った景色の見える、風通しのよい空間です。
12面体スピーカーを四方に4台、サブウーハーを2台配置し、リハーサルがスタートしました。
タイトな時間の中でのリハーサルはアーティスト、PAともに緊張感の漂う瞬間ですが、
会場に響く音に包まれ、それぞれが手応えを感じながら自身の音を確かめていきます。
西陽の差す広間で、なんとも美しく静謐な時間が流れます。
まもなく開演です。
18時半、midori hiranoさんの演奏が始まった途端、開場の空気が凛と張りつめます。
2011年の家宴の演奏同様、「聴く」というより「吸い込む」ように身体が反応します。
音楽に合わせるかのように陽が落ち、時間の経過を五感で感じるひとときでした。
辺りはすっかり暗くなり、続いてF.S Blummの演奏です。
渋みのあるギターはいろんな奏法が散りばめられていて、会場全体が「聴く」ことに集中している様子でした。
その後、Springintgutとのコラボ、ソロと続きました。
今回のツアーのために制作されたSpringintgut & F.S. Blumm名義でのコラボ・アルバム『The Bird And White Noise』の紹介にもあるように、
民族的な生音や心地よい電子音、細やかなノイズ、繊細なフィールドレコーディングなど多彩な素材がふんだんに散りばめられていて
大書院のロケーションとも相まり、シネマティックな時間となりました。
お越し下さったお客様、この機会をくださったスタッフの皆様、ありがとうございました!
そして、神戸公演へつづく。。。
Photo by Kazuya Sonoda