
坂本龍一+YCAM《Forest Symphony》。今年も、その静謐な音世界をlistudeの多面体スピーカー“scenery”がそっと包み込みます。本作は2013年の初公開後、形態を変えながら国内外で多数展示されており、高い評価を受けています。2020年からは「雪舟庭」で知られる山口市の常栄寺にて、期間限定で展示を重ねており、今回が6年連続の展示となります。
《Forest Symphony》は、世界各地の樹木からリアルタイムに取得される生体電位データをもとに「木の声」を創出する先鋭的インスタレーション。
YCAM独自の音響システムが、森の奥で揺れる葉音のような微細な変化を音に変換し、まるで木々同士がひそやかに語り合うかのような体験をもたらします。
そこで響き渡るのは、listude“scenery”が生み出す360度均一で繊細な音場。
自然とテクノロジーがシームレスに溶け合う空間では、曲線を描くように拡がる音像が、訪れる人の五感を静かに刺激。
時折交じる鳥のさえずりや風のそよぎもまた、一つの「音の風景」として融和し、ここでしか得られない特別なひとときを演出します。
日常のノイズから一歩離れ、自然の“呼吸”に耳を澄ませる。
そんな贅沢な時間を、どうぞ山口の庭園でお楽しみください。
坂本龍一
1952年1月17日、東京生まれ。東京藝術大学大学院修士課程修了。1978年『千のナイフ』でソロデビュー。同年、YMOの結成に参加。1983年に散開後は『音楽図鑑』『BEAUTY』『async』『12』などを発表、革新的なサウンドを追求し続けた姿勢は世界的評価を得た。
映画音楽では『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞作曲賞を、『ラストエンペラー』でアカデミー賞作曲賞、ゴールデングローブ賞最優秀作曲賞、グラミー賞映画・テレビ音楽賞など多数受賞。『LIFE』、『TIME』などの舞台作品や、韓国や中国での大規模インスタレーション展示など、アート界への越境も積極的に行なった。 2024年12月から2025年3月まで東京都現代美術館で開催した国内初の大規模展覧会は、同美術館30年の歴史上、最も多くの動員数を記録した。環境や平和問題への言及も多く、森林保全団体「more trees」を創設。また「東北ユースオーケストラ」を設立して被災地の子供たちの音楽活動を支援した。2023年3月28日死去。
YCAMインターラボ
YCAMインターラボ(InterLab)は、YCAMの内部に設置された研究開発チームです。 キュレーター、エデュケーター、エンジニア、デザイナーなど、多彩なスキルを持つ20名程の常駐スタッフにより構成され、市民やアーティスト、研究者、外部のエンジニアたちとともに、コンセプトづくりから作品制作、ワークショップの開発まで、YCAMのさまざまな事業を主導しています。
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Yamaguchi Seasonal 2025/坂本龍一+YCAM Forest Symphony
2025年8月8日(金)~11月30日(日)
10:00~16:30(火曜休園。祝日の場合は翌日休園)
– 場 所 –
常栄寺雪舟庭(山口県山口市宮野下2001-1)