2015年 新スペース設立の記録(7)【こけら落とし】

15/11/21

【家宴-IEUTAGE- 1週目】




この半年間リノベーションに奮闘し、結局電気工事が終了したのがオープン前日の夜中1時頃というスレスレのスケジュールではありましたが、なんとか無事当日を迎えることができました!
午前中から出演者や料理人がsonihouseの新しい空間に足を踏み入れ、すると会場では当たり前のようにリハーサルがはじまり、キッチンでは調理がはじまり、まさに建物に鼓動が打つように活気に溢れていました。開場間際までスタッフで掃除を行い、いよいよお客さんが入ってきたときには、得も言えぬ感情がありました。

音の部。これまで何度も“scenery”を通して聴いてきた原 摩利彦やPolar Mも、ここではまた違う響きがあり、続くのはCorey FullerそしてTaylor Deupreeの演奏。その一音一音が、この半年間の工事で生まれた騒音を洗い流してくれるようで、静寂を想起させるその演奏によって、ここ場所に静けさを引き連れてきてくれたかのようでした。空間にいた誰もが、静寂のための所作を身につけ、会場には質の高い集中力が渦巻いていました。
そして極めて静かな演奏が終わると、次は食の時間。さきほどの「静」な状態とは打って変わって、食事を楽しむことで一気に集中を開放させます。ふるまわれるのは、見た目にも美しいVOLVERの料理たち。誰もが笑顔で、そして満たされていました。


21:00になり、お客さんを見送ってやっと一息ついた頃には、夜の奈良特有の静かな空気に包まれ、心地良い疲労感にみんな笑みがこぼれます。
とはいえ! まだまだこのスペースには足りないところがたくさんあるのも事実。ここからはじっく時間をかけて、必要なものをひとつひとつ慎重につくりあげていくことを目標としたいと思います。
半年間工事に付き合っていただいた、dot architects、アトリエカフエのみなさん。そして途中で助っ人で応援にきてくださった大工さん、ペンキ屋さん、左官屋さん、建具屋さん。セルフリノベーションと言いつつも、多くの方の助けが不可欠なこけら落としでした。当日に合わせてお祝いをしていただいた、方々にも大きな感謝です。というより、お花が届く度に新しいスペースへの実感が湧き、sonihouse一同ジーンと来ていました。

家宴-IEUTAGE-も残りあと3週あり、sonihouseの活動はここから新たなスタートを切りました。どうぞこれからも暖かく見守っていただければ幸いです!

なお、今回の写真は、DMのメインビジュアルの撮影者でもある、麥生田 兵吾さんに撮り下ろしていただきました。

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